起業したいと本気で思っているのはあなただけ
よくあることですが、職場の愚痴から「自分達で理想の場所を作りたい」と話に花を咲かせます。そんな中であなたは本気でそれについて考えます。周囲の人もあなたが示す職場に賛同し、実現したいと協力をしてくれる人も増えてきます。
いよいよ起業に対して本格的に動き出した時も、惜しまず協力してくれます。
でも、ここで知っておいて下さい。
彼らは決してあなたほど本気ではありません。あなたは自分と同じ熱量で、同じリスクに、同じ労力で、同じ不安を抱えて立ち向かってくれていると思うかもしれませんが、決してそうではありません。
あなたほどの覚悟で、あなたほどの期待感を持って、あなたほど夢中になってそのことに取り組んではいません。
そして知っておいて下さい。あなたが作り出す職場は、どんなに理想的でも、あなたが人としてどんなに信頼されていても、今あなたに協力してくれている人たちが、不満を漏らしているその職場よりも、信頼されていません。
人は現状維持に心惹かれます。あなたの協力者も同じです。
さあいよいよと言う時に、神妙な面持ちで「協力はするけど、今の職場をすぐにやめてって言うのはちょっと怖い」と言い出します。
「経営者は孤独だ」とよく言われます。あなたは自分はそうならないと思っているかもしれませんが、実は走り出しからすでに孤独です。ほとんどの人がそれに気付かず、後で失望します。
でもそれらは、あなたが悪いわけでも、その人たちが悪いわけでもありません。それが当たり前なんです。
知っておいてください。起業したいと思っているあなたはちょっと頭のおかしい人です。そしてあなたに協力してくれている人は、常識人でとても優しい人たちです。そんな人たちが、ちょっとおかしいあなたと同じ考え方で、共に走るわけがありません。
それを知っておいて、納得しておいて走り出してください。
そして「裏切られた」「失望した」「こんなに人望が無かったのか」「あいつらは馬鹿だ」いろいろな負の感情があふれたところからがスタートです。そんな小さな絶望を何度も繰り返すのが企業経営だという事を知っておいてください。
「本気」なのはあなただけです。
そしてあなたの「本気」だけが、夢を実現させという事を知っておいてください。