理学療法士はお金のことを語ると軽蔑される

 

 

「医療人はお金のためだけに働いているのではない」

 

その通りだ。でも私達医療に携わる者だけがそう思っているわけではない。全ての業界で、全ての職種に誇りがあるはずだ。

それなのに、医療人は自分達が特別であるかのように、このことを大げさに振りかざす。誰でも当たり前のことなのに、正直滑稽で仕方がない。

 

言えば言うほど「お金が入らなかったら頑張りません」と宣言しているようにさえ見える。だから年収や、給与や昇進の事を語る理学療法士や作業療法士は、同業者から軽蔑される。

 

 

それはまあいいとして、そのせいで私達の職種は将来設計がほぼできていない。考えもしていないPTやOTが大半ではないだろうか。

 

自分が結婚するのか、子供を作るのか、親の介護や自分の健康は、定年後の生活は。

 

45歳の時点でどの程度貯金が必要なのか、定年時にいくら貯金があるのか。その目標のために、何歳でどの程度の給与が必要なのか。そのためにどんなキャリアを積むのか。

答えられたPTやOTに出会えたことがない。

 

職場で真剣に話してくれる先輩や上司はいますか。いないんじゃないですか。

「同級生や同僚は勿論、先輩や上司も考えていないから特に心配ない」

そんな空気が全体に流れている。

 

「そんな心配するくらいなら、自分の勉強をするべきだ」と言って考えていない事、全く分かっていない事実を隠す人ばかりではないですか。

 

はっきり言ってものすごく危険だ。将来生活保護になるPTやOTはたくさんいるだろう。そのリスクから目をそらしている。

 

だから本気で勉強しない。自分達が置かれている状況を認識していない。「世間は私達にもう期待していない」。今ある国家資格だからとりあえず存続させているだけ。そのことに気付いていない。

 

だから結果を出すことに必死にならない。実績を公にすることに労力を使わない。自分が勉強していないことに責任を感じない。

 

「患者さんのため」ときれいごとを並べる前に、自分達はやるべきことをやっていないことに気付こう。面倒な事だから当然逃げたくなる。だから「お金のことをまずは考えよう」今のままでは私達はダメなんだ。行き止まりに向かっていることを知ろう。

 

そして本気で頑張るべきだろう。まずは自分のために。家族のために。その為に目の前の患者さんに本気で向き合うべきだろう。

 

「患者さんのため」と言う軽い中身のない言葉ではなく、本気で「患者さんに結果を実感させ、実績を公にし、更に社会に貢献できることを証明し続けるために」

 

お金のことから語らないと、残念ですが本気で現状を打破しようと動けないのが私達の業界の実態です。トップランナーに丸投げで、何とかしてもらえるほどの余裕は、私達には残されていません。せめて半数が必死にならないといけない状況です。そうすればまだまだ間に合います。

 

まずは自分の理想の生活を考えてみてください。ささやかだと信じている将来が、途方もなく遠い妄想だと知らないと目が覚めないのなら。

 

 

 

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