あなたが経営する会社では何が大切なんですか
起業し、経営していくと、日々決断することが多くあります。これまでの仕事と一番異なる点はここかもしれません。意見は聞くことが出来ます。いろいろ助言してくれる人もいるかもしれません。コンサルタントのように、ある一定の立場から意見を促してくれる人をお願いすることもできます。しかし「最後に全責任を負って決断するのはあなただけです」。だからこそ次の点を事前に決断しておいてください。
あなたの会社にとって一番大切なのはどれですか。
- お客様(患者、利用者、クライアント)
- 従業員
- お金
どれだと思っていますか。ちなみに正解なんてありません。お金だという事がダメだとか、そんな倫理や道徳の話ではありません。ちなみに全て大切に決まっています。でも優劣をつけて下さい。
「お金が一番だ、だからお金を持ってくるお客さんも大切だし、そのお客を満足させる従業員も大切だ」と言えます。
「従業員が一番だ、だから従業員により良い環境を作るためにお金が大切だし、それをもたらすお客も大切だ」と言えます。
「お客様が一番だ、お客様を満足させるために従業員が大切だし、従業員にいい環境を揃えるためにお金が大切だ」と言えます。
何が一番でも正解です。でも時と場合によって順序が変わる経営者は間違いです。これは臨機応変ではありません。間違いです。
なぜならこの三者は上記のとおり密接に関係しています。だから何かでトラブルになれば、他にもすぐに大きく影響します。だから対応には素早く、かつあなたにとって最終的に最も大切と思えるものが残る決断をする必要があります。だから余裕がある時に、しっかり一番を決めておいて下さい。
先に挙げたとおり、どれか1つあれば、残りの2つは増やすことが出来ます。その残る1つは、あなたが一番大切だと思えるものにしなければ、あなたの「心」が保てなくなります。これを残すためにすべてを犠牲にした、全てを犠牲にしてもこれを守った。そう思えるものが何かを考え決めておいて下さい。そうすればあなたは日々の決断を迅速に、あなたにとって正確に行えるようになっていきます。
身勝手な言い方ですが、経営者は責任を負いますが、だれも助けてはくれません。だからこそ自分にとっての正解のみを追求しなければいけません。
あなたは必ず失敗します。どんなに優秀でも失敗し悩みます。しかしそれは真の失敗ではありません。失敗し悩んだその時、自分の決断を悔やんで再チャレンジの機会を自ら放棄することだけが真の失敗です。それ以外の失敗は全て成功のための経験と学習に過ぎません。この2つを分かつ重要な部分が、初めに聞いた大切なものが何かです。起業し他人の人生まで背負い込むのなら、これをしっかり決めて下さい。
それが決まれば次に決めなければならない事がありますがそれはまたの機会に。